組織

会長挨拶

greeting

 2025年(令和7年)を迎えました。 皆様のご健勝とご多幸を祈念申し上げます。



 真に厳しい国際情勢の中で、 日本が、東ティモールとの緊密な信頼・友好関係を発展して行くことを望みます。 その象徴は、我が国首相の東ティモール訪問実現です。 同国が、2002年5月に独立を回復以降、歴代首相は誰も東ティモールを訪問していません。 アジア重視・ASEAN重視・資源の安全保障重視の日本にとって、 東ティモールは極めて重要な国です。 TOO LATEにならない対東ティモール外交を望みます。



 他方、 独立回復から23年となる東ティモールは、 様々な重要かつ喫緊の課題を解決して 前進して行かなければなりません。



 その意第一は、オーストラリアとの共同開発区域にあるグレーターサンライズガス田について、 一刻も早くオーストラリアと開発方法について合意し、開発に着手することです。 開発には7年ほど要すると見られています。 これまで採掘して来たバユウンダンガス田は枯渇し、採掘は取り止めています。 天然ガス輸出に伴うロイヤリティの取得は不可能な状態が続いています。 このままでは、国家財政に深刻な事態を招きかねません。



 その第二は、ASEAN加盟実現です。11番目のASEANメンバーになることです。 2011年に正式加盟申請を行って以降、 2022年のASEAN首脳会議にて、ようやく基本的に加盟が了承されました。 しかし、 加盟時期は未定となっています。 グスマン首相は、本年こそ加盟実現を達成すべく取り組んでいます。 本年のASEAN議長国マレーシアを含む現加盟国10カ国の動向が注目されます。



 その第三は、日本との関係では、出来るだけ多くの技能実習生を派遣するため、 日本国内に多くの受け皿を確保することです。 人口が増加を続ける中で国内産業が十分に育っていない東ティモールの若者たちは、 収入を求めて海外に出稼ぎに出ています。 東ティモール政府も、それを奨励しているのが実態です。 日本は、2023年9月に高知県が日本で初めて技能実習生(農業)を受け入れました。 人出不足が深刻な日本と人手は多いけれども働く場所がない東ティモールとは 正にウインウインの関係にあると言っても過言ではありません。



 その第四は、昨年10月20日にインドネシアの大統領に就任されたプラボウォ大統領との 和解・信頼関係の構築です。同大統領は、かつてインドネシア軍特殊部隊司令官として 東ティモールの独立闘争を弾圧した経緯があります。 大統領就任式には、独立闘争のリーダーであったグスマン首相が参加し、 プラボウォ大統領と熱い抱擁を交わし、その様子は両国民は勿論世界中に放映されました。 「恩讐の彼方に」の言葉が浮かんで参ります。



 当協会としては、本年も皆様のご協力を賜りながら、 東ティモールについての発信・交流・支援活動等に勤めて参りたいと思います。 何卒、よろしくお願い申し上げます。



2025年(令和7年)1月

日本東ティモール協会会長
東ティモール名誉総領事
 北原巖男

事務局概要

名称 日本東ティモール協会
テトゥン語表記
(現地公用語)
Asosiasaun Lorosa’e-Nippon
英語表記 Japan Timor-Leste Association
所在地 〒157-0072 東京都世田谷区祖師ヶ谷5-22-34
電話・FAX 03-3789-8185
ホームページ http://www.lorosae.org/
E-mail japan@lorosae.org

協会のマーク

両国外務省による「日本・東ティモール友情と平和の年」のシンボルマークから基本のデザインを利用することが許されました。

このマークは、2012年の日本・東ティモール外交関係樹立10周年を記念して行われる周年行事で使われました。