「東ティモール通信 No.42」

日本の皆様、こんにちは! 日本は暑い毎日でしょうか?ロスパロスはとっても寒いです!!

気温は22~24度前後で、水浴びがつらくなってきました…。身体を動かして汗をかいてから水浴びをするようにしています。今度日本から縄跳びを持って帰ろうかなぁ~と、うっすら考えています。

ピエロパフォーマンス

真っ赤な鼻に真っ白な顔、派手な化粧に衣装。昔、私はピエロが怖くて大嫌いでした。何も喋らないのが不思議で、近づかれると何をされるのかわからず、いつも父や母の肩にしがみついて泣きながら「早くピエロから逃げて~!!」と叫んでいたのを思い出します…笑。

ピエロの洋平くんこと大沢洋平さんから連絡が来たのは今年5月の事でした。JLMMを通してカンボジアにも行かれた事があり、その繋がりで今回 は東ティモールにも来て下さる事になったのです。ちなみに、東ティモールでピエロを知っている人はほとんどいません。幼稚園や小学校の先生たちに了解をと るため各所を事前に訪問するのですが、ピエロについての説明が難しく、先生たちの反応は、「何それ?」という感じ。私も、自分でピエロの説明(ボールや紐 を使ったりするとか抽象的な説明だったように思います)をしながら「言ってもわかってくれないよなぁ…どうやって説明すればいいかなぁ…」と思っていまし た。ある小学校の先生は、「ん~、昔テレビでは見た事あるけど…。この人が来て何をするのでしょう?生徒たちの授業の時間を潰しても、遊ぶ価値のあるもの ですか?」と、なかなか手厳しい雰囲気。。

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↑学生寮でのパフォーマンス。自己紹介はテトゥン語で行ってくれました!(写真左)

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↑イリオマール(ロスパロスから車で3時間)の小学校。すごい数の生徒が集まってくれました!!!(写真右)

東ティモールの小学校は、地域にもよりますが、午前の部と午後の部に分かれています。生徒数に比べて教師の数が少なく、クラスや学年で分けているとこ ろがほとんどです。授業の開始はだいたい8時。もちろん、東ティモール時間。つまり、8時と言いつつ開始は早くても8時半。日本では小学校のときから“5 分前行動”が教え込まれますが、ティモールにはそんな教えはありません。いわゆる日本で言う遅刻常習犯は、ティモール人教師の中にもいます。手厳しいこと を言う教師に限って遅刻常習犯だったりするんだよなぁ…と思いつつ(あくまで私が感じただけで、きちんと時間通りに学校に来ている教師ももちろんいま す!)、この小学校を後にしました。ですが、この小学校の先生の言う事も、一理あるように思います。日本人が来て、生徒たちと遊ぶ。そこで生徒たちが日本 の文化に触れたり、感じたりして新しい価値観が芽生える可能性もありますが、ひょこっと来た外国人が、生徒たちの授業時間を潰しているのは確かな事…。こ ちらの価値観、例えば「子どもたちと遊んでみたい」とか「子どもたちと触れ合いたい」を押し付けることは絶対しないようにしよう、生徒に一番近い教師たち とよく相談するようにしよう、と心に刻みました。

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↑生徒たちと一緒にお皿回し中。最後の子までいけるかな?!

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↑選ばれた子たちは笛の音に合わせてポーズ!!どちらの写真もシスターの運営する学生寮で。

大沢さんが東ティモールを訪問されたのは5日間。了承してくれた幼稚園、小学校、学生寮を合計8カ所回りました。子ども達、教師たちの反響を心配した私と スタッフたちでしたが、大沢さんによるピエロパフォーマンスは大盛況!!!「ヨーヘイ」コールが鳴りやまない学校、学校の外の敷地まで車を追いかけてくる 生徒のいる学校もあるほどでした。インドネシア人シスターが運営している学生寮では、「ずーっと病気だったけれど、ヨーヘイさんが来てくれたおかげで元気 になりました!」と話す女の子もいました。シスターたちも始めは不安な様子でしたが、パフォーマンスを見た後は、大沢さんとしっかりツーショットを撮って いました。笑

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↑ティティラリ集落の子どもたちと。大人気!!

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↑ホームステイ先のアジェさんのお宅で。

大沢さんの訪問中に、私にとって、とっても嬉しい事が一つありました。以前からいつもお話ししている、2013年4月に急死したAFMETス タッフであったアジェさん。アジェさんのお宅にも、今回ホームステイという形でお邪魔しました。アジェさんの奥さんは、私が日本人を連れて行くと、「ア ジェさんを思い出すわ…」と言って目に涙を浮かべていました。東ティモールを訪れた日本人を癒す存在だったアジェさん。奥さんは、日本人に会うとアジェさ んの面影も思い出してしまう様子でした。今回ももしかしたら泣いてしまうのではないか…とドキドキしながら訪問したのですが、なんと!!大沢さんのパ フォーマンスを見て、お腹を抱えて笑っている奥さん(私はいつもママと呼んでいますが…)がいたのです!!その姿を見て、なんと嬉しかった事!!ママの 笑っている姿に感激して、私が逆に涙を浮かべてしまう程でした。笑。

たくさんの人を笑顔にしてくれた大沢さんに、心から感謝です。

2015年7月24日 深堀夢衣

【 筆者紹介 : 深堀夢衣さん 】
深堀さんは、AFMETの現地事務所代表。
愛くるしく逞しく、どこまでも人々に優しい女性。
AMR(アマゾネスめひリアリダデ)は、そんな深堀さんの愛称!
みんなの夢を実現するため明るく力いつぱい頑張っています。