東ティモールでは
新しい場所に行き、新しい人に出会うと、自己紹介をする、つまり自分はどういう人間であるかということを知ってもらうことは、万国共通のよ うです。特に外国へ行くと、周りは知らない人、初めて出会う人ばかりで、東ティモールでは外国人の私も、何度も自己紹介をする機会がありました。自分の名 前、年齢、どこから来たのか・・・。
そして質問の王道、好きな食べ物とか、趣味とかを差し置いて、必ず聞かれたのが
「Ita klosan ka kaben nain?(イタ クロサン カ カベン ナイン?)」
何だと思いますか?
答えは、
「あなたは独身?それとも既婚??」です。
既婚なら特になんてこともないのですが、独身だったら独身男性・女性が盛り上がる!
年配の方々は
「うちに年頃のいいのがいるのだけど・・・」と婿・嫁を紹介される。これが本当によいアイスブレイクで、初対面の緊張が一気に溶ける瞬間です。
ここ日本では
さて、日本へ来てからは、主人の方が自己紹介をする機会が多くなりました。名前は?出身は?そして、こちらで必ず聞かれること、
「お酒は飲めますか?」です。
そこで
「飲めます!大好きです!」と答えたならば、
「おおー、では今度ぜひ一杯・・・。」と大いに盛り上がり、
「飲めません。」と答えると、
「ではお酒の席は好きですか?」と切り替えしが来る。残念ながらお酒がそんなに飲めない主人は、
「少ししか飲みませんが、好きです!」なんて答えています。
「それはいい、今度宴会があるときには声を掛けますから!」と、距離が一気に縮んでゆくのです。
まだまだ日本語が理解できない主人ですが、
「お酒の席にそんなに深刻な話はいらん!みんなで楽しく飲めればいい!」と暖かく迎えて下さる地域の方々に感謝の気持ちでいっぱいです。
さて、東ティモール出身だと言うと、どこですか?と聞かれることが今のところほとんどです。震災の際には多額の寄付をして下さったティモール、時差がなく日本と同じ時を刻むティモール、これからもっともっと身近に感じられる関係になっていけたらと思います。
余談ですが、私の名前はなつみなのですが、ティモールの人はこの“つ”がどうしてもうまく発音できないようです。なちゅみとか、ラクツミ(もう原型をとどめていない・・・)などと呼ばれていたのを思いだすと、今でもつい笑ってしまいます。
2012年6月7日