ルアク首相が辞表を撤回
=新型コロナウイルス対策へ全力取り組み ルオロ大統領も同意=

2020年予算案が、連立与党内の最大与党CNRTの造反により否決されたことから 2月26日、ルアク首相はルオロ大統領に辞表を手紙で提出しています。 ルオロ大統領は、未だ辞表を受理していません。

こうした中、 CNRT党首のグスマン氏を首班とする新たな6党連立内閣発足に向けた動きが加速し 新閣僚候補名をルオロ大統領に提出しています。 ルオロ大統領は、今日まで具体的な意思表示をしていません。

そうした中で、 3月13日には首都ディリが大雨による大洪水に見舞われその復旧対策に追われる事態が発生、 続いて新型コロナウイルス感染拡大防止のための緊急事態宣言の発令(3月28日)、 出稼ぎや留学・研修等で外国にいた国民の大量帰国、感染者の出現、 保健副大臣(保健大臣代行:ルオロ大統領は保健大臣候補を承認していませんでした)の更迭等 が続いています。

4月8日、ルアク首相はルオロ大統領に提出していた辞表を撤回し、新型コロナウイルス対策に全力で取り組むことを表明しました。 ルオロ大統領も同意しています。 これにより、 ルアク首相の辞任を前提とした新しい内閣発足に向けた動きは、事実上凍結されたことになります。

東ティモールの脆弱な医療態勢等を考慮し、日本政府はUNICEF等を通じた支援を決定しています。

大変厳しい環境下にある東ティモールですが 新型コロナウイルスが拡散しないことを心から願います。