東ティモール通信 No.31

日本の皆様、こんにちは。先日、2時間かけて1週間分の洗濯を済ませ、外に干したまま仕事に行ったら、見事に大雨に降られました。天気予報があった ら良いのになぁ…と思っている今日この頃です。ティモール人は、空模様で天気を予想するようで、その眼力(?)が私にもあればいいのに。。と感じます。

今回は、かまど作りのその後と、ある日の休日の出来事を皆様に分かち合わせて頂きたいと思います。

*大きなかまどを作ろう!*

大きなかまどって何だろう?と皆様思われると思うのですが、かまどをたくさん焼くための、大きなかまどなのです。1月に、女性グループのメン バーを連れて首都ディリへかまど作成トレーニングに行った際、「この大きなかまどがあれば、かまどを大量生産できるし、焼くのに木を少なくできるね…」と 話し合っていたメンバーとスタッフ。予算も取れるし、作ろう!ということになり、ロスパロスで作成が開始されました。テクニカル・スタッフのカロリットと フレイタスさんを中心に、材料の買い出し、組み立てが始まりました。

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↑AHISAUNにあった大きなかまど(後方)

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↑フレイタスさんとリトがメンバーと共に作成したかまど(背中を向けているのがフレイタスさんです)

新しいモデルのかまど準備も、着々と進んでいます。先日新しいデザインを見にアサライヌ村に行って来ました!昔は苦手なアサライヌ村でしたが、 女性グループのメンバーと仲良くなると、だんだんと村の人たちとの付き合い方もわかってきたような気がします。ちょっとしたことですぐ頭にきていたのです が、気が長くなったもんだ…と思います。

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↑以前はこのようにかまどを木で囲んで焼いていました。

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↑メンバーが新しくデザインしたかまど。周りに絵を書き、製造番号を記入するようにしました。

新しいモデルのかまどのため、現在は作成に使用する型を作っているところです。これまですべてのかまどを手作りで作成しており、一つ一つの形に 違いが出てしまい、煙の量が、形の違いによって多くなってしまうことがありました。型を使用することも、トレーニングでスタッフとメンバーが AHISAUNから学んできたことでした。学んだことを形にしてくれて、私も嬉しいです。

HIVOSプロジェクトの終了まで残り1ヵ月、ラストスパートです!また来月の報告をお楽しみに!

*休日の過ごし方*

前回のレポートのお返事で、ちゃんと休みは取っていますか?と心配して下さる方がいらっしゃいました。ありがとうございます!AFMETは、 月~金出勤、土日は休みで、週に2日お休みを頂いています。休みの日は、だいたいお昼まで寝て、起きたら溜まった洗濯物を洗って一日が終わる…というのが 典型的なパターンなのですが、時々ティモール人のスタッフや友達が遊びに誘ってくれることがあります。

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↑フレイタスさんの畑。大きすぎて全部は写せませんでした…。

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↑畑までの道のり。大自然が続きます!

ひょんなことから、スタッフの一人、フレイタスさん(大工仕事が得意なAFMETのスタッフさんです)が「トウモロコシがたくさんできたから、 日曜日、一緒に畑に行って食べませんか?」と誘ってくれました。「行く行く~!」と喜んでフレイタスさんの畑に遊びに行って来ました。

畑には、フレイタスさんと、フレイタスさんの2人の子供(レリちゃんとイニジウくん)、それから近所のアリトくんの5人で出かけて行きました。 アリトは狩りの名手で、鳥を撃ち落とすのも得意です。アリトのお父さんがたくさん牛を飼っており、世話をアリトに任せているので、学校を中退して、現在は 牛の世話と狩りをして過ごしています。もし鳥を撃ち落せたら豪勢なお昼になるので、アリトも誘って出かけていきました。畑までの道はあまり良くなく、雨が 降るとバイクがぬかるみではまってしまうため、いつも歩いて行くと言うフレイタスさん。私だったら絶対2時間以上かかりそう…そんな長い道ですが、毎週時 間をつくっては畑に出かけているのだそうです。

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↑たくさん採れました!!

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↑子供たちは元気いっぱいです!

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↑トウモロコシを採ってくれているフレイタスさん。

畑に着くと、自然の雄大さにただただ感激するばかり!ロスパロスの自然がやっぱり大好き!!空からの恵みをいっぱいもらって、トウモロコシも良く育っていました。ロスパロスで生活していると、自然と共に生きている彼らから、いろんなことを学びます。

自然と共に生きる。自然の恵みに感謝する。

いつも忘れがちなことを、ティモール人は私に思い出させてくれます。

お金も物質も、それらに対する欲も、ひょっとして必要ないものなんじゃないか?と感じてしまいます。頭も空っぽになって、感情も落ち着きます。 旧事務所のセキュリティー解雇の問題も、土地の問題も、自然を前にすると、そんなちっぽけなことで悩むなと言われているようで、ここに連れて来てくれたフ レイタスさんに、感謝せずにはいられませんでした。

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↑アリトは調理を担当!私は子供たちとずっと遊んでいました。笑

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↑アリト作焼きトウモロコシ!うまかった~!

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↑スプーンを忘れて来てしまったので、竹でスプーンを作るお父さん。

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↑そのスプーンで野菜を分けてくれるレリちゃん。

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↑こちらもフレイタスさん作お皿とお箸。野菜はかぼちゃの茎と花。

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↑ご飯の後は射的大会。私はちっとも当たりませんでした。

日本だと、まな板は?包丁は?調味料は?お箸は?お皿は!?と、あたふたしてしまいますが、彼らに任せておけば何の心配もいりません!そんな手 があったか…!と私は感心しっぱなし。本当に、自然と共に生きている彼らが羨ましいです。大自然に囲まれながら、ゆ~っくりとした時間を過ごすことができ ました。この休日のおかげで、エネルギーを充電できたので、今月の仕事も頑張れる気がしています。

08/Mar/2014

【 筆者紹介 : 深堀夢衣さん 】
深堀さんは、AFMETの現地事務所代表。
愛くるしく逞しく、どこまでも人々に優しい女性。
AMR(アマゾネスめひリアリダデ)は、そんな深堀さんの愛称!
みんなの夢を実現するため明るく力いつぱい頑張っています。