日本と東ティモールが消防分野で初の交流 消防隊員同士が強い絆、関係強化の幕開け

滋賀県の自治体から供与された3台の消防車。東ティモール消防隊訓練センター長が乗る指揮官車に先導され、日本から着いたディリ港を出て市内の消防本部に向かいます。赤色灯が回り、街行く人々は思わず東ティモール初の日本の消防車に見入ります。

嬉しさを抑えきれないように運転するのは東ティモールの消防隊員。助手席には感慨無量の面持ちの湯谷一彰、八田謙治の湖南消防局消防隊員。日本の消防隊員の東ティモール訪問は、この2人が初めてです。
activ-20a

activ-20b
素晴らしい性能の消防車の能力をフルに発揮するには、東ティモールの消防隊員が操作やメンテナンス等について体得しなければなりません。湯谷隊員と八田隊員による、汗だくになっての全力指導が始まりました。相手の立場も尊重しつつ、持てるもの全てを伝授する、とのお二人の信念と熱血指導が約20名の東ティモールの消防隊員の心をつかみました。炎天下、「息が出来ない」ほどに指導員のもとに集まり、一言も逃すまいとの意気込みで、懸命についてきます。土曜日も、日曜日も続けた6日間にわたる指導は、短期間ですが、とても濃密なものとなりました。

その中で、日本と東ティモールの消防隊員同士の強い友情の絆が構築されました。将来につながる消防分野での交流のスタートです。
activ-20c

activ-20d

activ-20e

activ-20f
消防を隷下に持つ内務大臣は、山本栄二日本大使に導かれて表敬訪問した湯谷隊員と八田隊員に感謝を表明されると共に、今後、消防分野の交流進展を強く希望する旨述べられました。お二人が会われた災害対処等を担当する連帯大臣、外務大臣も同様でした。外務大臣は、お二人に感謝されるとともに、お二人を派遣してくれた上司、そして理解を示してくれたお二人の家族の皆さんに心から感謝申し上げるとの発言をされました。
activ-20g

activ-20i

今回の消防車3台の供与と湯谷隊員、八田隊員による献身的な指導、東ティモール消防隊員との強い結びつきは、消防というに日本と東ティモールの新たな分野における緊密な連携・関係強化への素晴らしい幕開けとなりました。
(消防車は、4月末ごろを目途にさらに3台が供与されます)
activ-20h

ご参考:Government of Timor-Leste > Ten firefighters finished training

ご参考:在東ティモール大使館プレスリリース