中華鍋

実は、スプーンとフォークです。

「バナナの葉のお皿に料理を盛るのですか?」とか、「手掴みで食べるのですか?」とか、よく聞かれます。どうやら東ティモールにはそういったイメージがあるようなので、意外かもしれませんが、大抵の東ティモール人はスプーンとフォークを使って食事をします。ポルトガルの植民地であったため、その影響が残っているようです。そしてバナナの葉ではなくて、少し深くて丸いお皿に、各自好きなだけごはんをよそい、その上におかずをのせます。

一番は、中華鍋

そんな話をすると、「イメージと違うなぁ」なんてよくいわれますが、そんな中でも、私が一番意外だなぁと感じたのは、料理には中華鍋!かもしれません。

 

「ジャーッ!」という油炒めのよい音につられて、竹やヤシの葉でできた壁に草葺屋根の伝統家屋の台所をのぞいてみると、中華鍋。何とも以外な組み合わせでしたが、どこの家庭にもひとつはある中華鍋、これはこの国の生活必需品なのだと認識するようになりました。

 

石を3か所に設置し、その上に鍋をのせ、下から薪をくべる調理方法では、そこの平べったいフライパンなどよりも、丸みのある中華鍋の方が火 の回りがいいようです。そして、炒め物やチャーハンはもちろんのこと、煮物やスープ、揚げ物まで何でも作れる、まさに万能調理器具。家族の多い東ティモー ルのこと、赤ちゃんが沐浴できそうなぐらい大きなおおきな中華鍋だってあります。
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こんな感じです。

 

買った当時は銀色だった中華鍋が、長い月日を経てだんだんと黒光りし、そして穴が開くその時まで、中華鍋は毎日活躍しています。

 

2012年9月1日

【 筆者紹介 : なっちゃん 】
なっちゃんは、東ティモール人のご主人との間に可愛い女の赤ちゃんに恵まれ(2011年誕生)子育て奮闘中の日本人ママです。当協会の現地通信員でもあります。なっちゃんの見た今の東ティモールをお届します。ご期待下さい。